7月9日のCodexとChatGPTの統合は、アプリが一つになっただけでなく、AIが直した中身を受け入れるか戻すかまで同じ画面で決めやすくした更新です。

社長の手元では、AIが直した文面を別の画面で開き、変わった箇所を探してから担当者に返す往復が起きる場合があります。

Leadfiveが7月に書いた旧版を公式の更新履歴と突き合わせて見つけた取り違えの訂正と、統合後3か月の更新10件の表を載せます。

7月9日に増えた新機能は何か?公式は3つ、旧版は1つ取り違えていた

公式の更新履歴によると、CodexはmacOSとWindowsのChatGPTデスクトップアプリの一部になりました。これまでのCodexアプリを使っていた人は、いつもどおり更新すれば、プロジェクト、設定、作業の流れを引き継げます。Codexを最初に開く画面にすることもでき、macOSではCodexアプリのアイコンを残すこともできます。

ここまでは、アプリが一つになった話です。違いが出るのは、同じ日に増えた3つの新機能のほうです。

左の2枚のカードは黒い実線で、左のカードには金色の丸がある。右端のカードだけ点線の枠からずれて金色の枠で描き直されている図

7月9日の公式の新機能 Leadfiveの旧版の書き方 突き合わせた結果
文章やコードをアプリの中で直接書き換え、行ごとに注釈を付け、選んだ部分だけCodexに直しを頼める 同じ内容で紹介 一致
プルリクエストと呼ばれる変更の確認依頼をアプリの中で開き、指摘を書き、提案された修正を見て、編集・受け入れ・却下までできる 差分とレビューの意見を並べて見られる、とだけ紹介 受け入れと却下までできる点が抜けていた
公開したSitesに自社のドメインをつなげる 書いていなかった 抜けていた
旧版が3つ目に挙げた、1つのプロジェクトで複数の書類棚を扱う機能 7月9日の新機能として紹介 7月9日には無い。7月23日の更新で、1つのプロジェクトに複数のフォルダを入れられるようになった

表の中の書類棚は、コードと更新の記録をしまっておくリポジトリのことです。Sitesは、OpenAIが場所を貸す形でウェブサイトや社内ツールを作って公開できる機能で、6月2日にCodexアプリでプレビューとして提供が始まりました。プルリクエストは、変更を本番に入れる前に、この内容で進めてよいかを責任者に確かめてもらう仕組みです。

たとえば、部下が直した見積書のひな形を、社長が赤ペンを持ったまま確認トレイで受け取り、その場で戻すか通すかを決める。7月9日の更新で近づいたのは、この流れです。旧版の訂正はこの表のとおりで、なぜ取り違えたかの記録は残っていません。

統合のあと3か月で何が足された?日付順の表で確かめる

7月10日から10月7日までの公式の更新履歴を日付ごとの項目で見て、本文にdesktop appの語があるもの、または見出しにアプリの版番号が付いたものを数えると10件ありました。iPhone向けアプリと、コマンドで動かすCodex CLIの項目は数えていません。数えたのは10月7日に確認した時点の更新履歴です。

左端の黒い四角から右へ伸びる線の上に10個の丸が並び、そのうち4個だけが大きな金色の丸で、下に小さな札が付いている図

日付 公式の更新の中身 社長の手元で関係しうること
7月23日 1つのプロジェクトに関連する複数のフォルダを入れられる。音声で作業を頼み、進み具合を聞ける 会社のサイトと問い合わせの仕組みのように、つながった仕事を一つの案件として頼みやすくなると考えられます
7月30日 複数の書類棚の変更をまとめて確認できる。最近やり取りした会話や対応待ちを並べる表示が加わった 確認待ちの仕事を探す時間が減る場合があります
8月11日 Linux向けのアプリがプレビューで出た。Claude CodeやCursorから設定や作業を取り込める 別のAIの道具で作った手順を持ち込めます
8月13日 macOS版で、アプリやサイトでの操作を記憶と時系列の記録に変える機能が出た。自分で有効にした時だけ働く 使うかどうかを社内で先に決めておく項目です
8月20日 Codexのやり取りを読み取り専用で共有するリンクを作れる。macOS版 共有前に中身を見直す手間が増えます。理由は次の章のチェックで扱います
8月25日 EdgeやBraveなど5つのブラウザで拡張機能が使える 社内で使うブラウザのまま試せます
9月11日 画面に浮かぶ小さな操作部品から短い質問を送れる。Windowsでも開いている画面を見せて質問できる 作業の手を止めずに頼めます
9月14日 古い試験版のモデルが、デスクトップアプリなどで使えなくなった 社内の設定で古いモデルを選んでいないかを見ます
9月22日 新しいモデルが順次使えるようになった 使えるかはプランと会社の設定で変わります
9月25日 macOS版で安全上の不具合を直した版が出た 古い版のまま使い続けないようにします

10件のうち、版番号が付いたアプリそのものの更新は4件でした。7月に入れたまま一度も更新していないアプリは、この表の中身が入っていない可能性があります。

細かな改善のうち社長が見るのはどれ?確認の手間に関わる3つ

7月9日の更新には、新機能とは別に、速さの改善と不具合の修正が9項目と、その他の改善が1行並んでいました。旧版はこのうち4項目だけを取り上げ、権限まわりの改善を書いていませんでした。

3列3段に並んだ9つの四角のうち、上段の中央と中段の左と中央の3つだけが金色で、下に薄い横線がある図

公式の改善 社長の手元で起こりうること
作業を再開する時や、追加の指示を送る時の権限の扱いが改善された 途中で止めた仕事を再開した時に、許していない操作まで進むことを心配しにくくなると考えられます
Full accessと呼ばれる設定についての警告がはっきりし、Ultraと組み合わせる時には確認の画面が出る 広い権限を渡す前に、担当者が一度立ち止まる場面が増えます
Codexや補助のAIが何をしているかを追いやすくなった 頼んだ仕事が止まっているのか、作業中なのかを見分けやすくなります

ほかに、パソコンを操作する機能が速くなったこと、プラグインの管理が設定画面に移ったこと、スマホからの接続が安定したことなども並んでいます。ただし、速くなることと、結果が正しくなることは別です。現場では、手際が良くなった新人ほど、確認の目を減らさないほうが安心です。

権限の渡し方を社内でどう決めるかは、CodexでAIに任せる仕事を増やす前に社長が残す4つの鍵で詳しく扱っています。自社の仕事で、どこまでAIに任せてどこで止めるかを一緒に整理したい場合は、Leadfiveへのご相談からお問い合わせください。

使い始める前に何を確かめる?見る場所つきの6項目

試す前に、次の6つを社内のパソコンとアプリの画面で確かめます。どれも公式の案内と更新履歴に書かれている範囲です。

5つの丸と横長の帯が縦に並び、上の3つの丸は金色でチェックが入り、右に黒い四角がある図

  1. パソコンの種類。社内で使うパソコンがmacOSかWindowsかを見ます。Linux版は8月11日からプレビューです。
  2. アプリの版番号。macOSでは、9月25日に安全上の不具合を直した版26.924.20706が出ています。アプリの版番号がこれより古くないかを見ます。
  3. 最初に選ぶ画面。アプリを開いて最初のメッセージを送る時に、ChatGPTかCodexかを選びます。社内で使う側を決めておくと、頼み先を間違えにくくなります。
  4. プロジェクトに入れるフォルダ。複数のフォルダを入れる時は、プロジェクトのメニューにあるEdit projectで主になるフォルダを選びます。新しい会話や、変更の記録は主のフォルダで行われます。
  5. 権限の警告。Full accessの警告や確認の画面が出たら、その場で進めず、何の権限を渡すのかを担当者に確かめます。
  6. 共有リンク。やり取りを共有したリンクは、個人のアカウントで作るとリンクを知っている人なら誰でも開けます。公式は、既知の秘密情報の形は伏せるものの、残る場合があるので共有前に見直すよう書いています。作ったリンクは、ChatGPTのデータ管理にあるShared linksで確かめて取り消せます。

始め方そのものは、Codexの始め方と、中小企業経営者が最初に設定する5項目にまとめています。

最初に何を任せる?公開の手前で止める頼み方

最初の仕事は、結果が目で見えて、公開の前に止められるものにします。たとえば、既存のブログ記事の書き出しを短くする、問い合わせページの文面を読みやすくする、といった小さな修正です。

左の白い四角から矢印で中央の四角へつながり、その先に黒い縦の柵と金色の丸があり、柵の向こうの四角は点線で薄く描かれている図

頼む前に、次の表を埋めてから渡します。右の列は記入例です。

決めること 記入例
試す機能 選んだ部分だけCodexに直しを頼む機能
任せる仕事 既存のブログ記事の書き出しを、初めて読む人向けに短くする
人が確かめること 事実と出典のリンク、言い過ぎ、スマホでの見え方
AIにさせないこと 公式サイトへの公開、SNSへの投稿、広告の変更、顧客への送信
終わりの形 変更前と変更後を並べて、責任者が受け入れるか戻すかを決められる状態

机と道具は渡しても、公開ボタンという金庫の鍵は社長が持つ。7月9日の更新で、受け入れるか戻すかを同じ画面で決めやすくなったぶん、その鍵を誰が持つかを先に決めておくと、便利さが事故につながりにくくなります。

変更を本番に入れる前の確認の流れはCodexの変更を公開前に確認するGitHubの5手順、出す前に見る点はCodex公開前レビューで出す前に見る5項目で扱っています。自社のサイトや社内の仕事で、何から任せるかを決めたい場合は、Leadfiveへのご相談からどうぞ。

出典は次の2つです。

Step 20 / 26

このシリーズの順番

直接編集、公開前の変更確認、複数の作業場所への対応と5つの改善を日本語で把握できる。次の作業は、自社で最初に試したい更新を1つ選ぶことです。

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